【徹底解説‼】登山にダイエット効果はあるがメリットとデメリットの理解が重要
昨今の美容、トレーニングブームやSNSの普及もあって「美しい」、「カッコいい」体型を目指してダイエットに取り組む人が非常に多くなっています。
様々なダイエット方法が巷で話題になっていますが、ダイエットを考えた時に基礎となるのがカロリーのコントロールです。
摂取したカロリーよりも多くカロリーを消費しているようであれば痩せていき、逆に摂取カロリーの量が上回ると太ってしまいます。
この様な事実があるため、ダイエットを成功させるためには摂取するカロリーを制限するための食事制限と消費するカロリーを増やすための運動の両方が重要になってきます。
ここで気になってくるのが「消費カロリーが大きな運動ってどんな運動があるのか?」といったことです。
実際に運動で消費カロリーを増やすためには「運動の負荷を上げる」、「運動時間を増やす」の二通りの方法があります。
ここで登山に着目してみます。
登山は急な坂道を登ったり下りたりするため、運動の負荷自体も高く、数時間に及ぶ運動時間となるので明らかに消費カロリーが大きくなることが考えられます。
では、実際に平地での運動と比較して登山がどれだけダイエットに効果的なのでしょうか?
研究報告をもとに検討してみましょう。
登山と平地での運動のダイエット効果の比較
今回紹介する研究報告は一週間に一回の登山が毎日行うウォーキングと比較してどれだけダイエット効果があるかということを調べたものになります。
毎日の登山と毎日のウォーキングを比較してしまうと、登山の方がダイエット効果が高くなることは調べるまでもなく分かりきったことなので、今回は少ない登山頻度でもダイエット効果があるのかといったことについて調べた研究について紹介します。
結論から申し上げますと、「週一回の登山でもダイエット効果はある!!」となります。
それでは、詳細について見ていきます。
この研究では運動不足を自覚している30~60歳代の男性を3群に分けてダイエット効果を検討しました。
- 食事指導のみ
- 毎日のウォーキング(1時間程度)と食事指導
- 1週間に1回の登山(休憩を含め5時間強、歩行距離は9.5㎞、累積の登高距離は841m、下降距離は836m)
以上の3群に分類しました。
この研究におけるダイエット効果の判定には、体重、BMI、皮下脂肪、腹囲を計測しました。
以下に本研究の主な結果を記します。
- 3群とも上記項目は有意に減少→食事指導による効果があった
- 食事指導のみに比べ、ウォーキングと登山を追加で行った方が減少幅は大きい→食事指導のみでなくウォーキングや登山を追加することでダイエット効果大
- ウォーキングと登山で違いはなかった→週一回の登山は毎日のウォーキングと同等の効果
以上の3つの項目がこの研究における主な結果になります。
この研究の結果から、ダイエットをするために毎日運動を行うことが難しい人は、週一回の登山でもダイエットをすることが可能となることが考えられました。
このように登山は、急な坂道を登ったり下りたりするため、運動の負荷自体も高く、数時間に及ぶ運動時間にもなるので明らかに消費カロリーが大きくなり、ダイエットにも適しているようにも考えられます。
しかし、登山はダイエットに対してメリットだけなのでしょうか?
決してそんなことはありません。致命的なデメリットもあるのです。
ダイエットを目的とした登山のデメリット
今まで説明したように、登山は運動様式からもダイエットに対するメリットをしっかりと持ち合わせている運動となります。
しかし、その反面で致命的なデメリットも持っています。
それは「安全面」です。
登山には危険がつきものです。それは数えだしたらキリがないくらい。
ちょっとしたケガや筋肉痛などの軽微なものから、遭難や滑落など命に関わる重大な問題だって起こる危険性があります。
このデメリットをしっかりとケアできるだけの能力があるのであれば登山でダイエットに取り組んでもいいと思います。
まとめ
- 登山は運動の負荷自体も高く、数時間に及ぶ運動時間となるので明らかに消費カロリーが大きいといったダイエットに対するメリットもある
- 研究報告によると、毎日のウォーキングと週一回の登山は同程度のダイエット効果があったことが報告されている
- 登山は安全面でのデメリットがある
- 安全面といったデメリットをしっかりとケアして登山に取り組む必要がある
ダイエットに関する記事も多数あります。興味がある人は下記よりご覧ください。
参考資料
- 山本正嘉他:1週間に1回の軽登山が体脂肪の減量におよぼす効果-1日1回のウォーキング,および食事指導のみとの比較-.登山医学 Vol.29 : 271-277,2009
- 石井直方:登山と筋力トレーニング.登山医学 Vol.31 : 32-36,2011
- 大地陸男:生理学テキスト 第7版
- 本間研一:標準生理学 第9版
おすすめアイテム
・登山に関する入門書
少なくとも入門書やブログなどで登山に関するポイントなどを把握しておくことも大切です。
・専門的な知識を得るなら
コメント