【初心者必見】筋トレの効果的なセット数と回数設定について
ボディメイク、競技力向上、ダイエット、などなど…
理由は様々ありますが、筋トレに励む人が増えています。
筋トレの効果を最大限得るためには基礎となる正しい知識を持っておく必要があります。
今回は効果的なセット数の組み方と回数設定について簡単に紹介します。
セット数の組み方と回数設定については筋トレ初心者が悩むポイントの一つだと思います。
ここをテキトーにしてしまうと筋トレの効果は得られにくいです。
*生理学などに基づく詳細な解説は別記事で行っています。興味がある人は文末のリンク先にある記事を読んでみて下さい。
筋トレを行うことで起こる筋肉の変化
みなさんご存知のように、筋トレを行うことで筋力は強化されます。
これには大きく分けて二つの要因が関与してきます。
それが、「神経学的要因の改善」と「形態学的変化」です。
少し難しい表現なのですが、語弊を恐れずに簡単に説明すると、「神経学的要因の改善:神経系による筋肉の出力最適化(力が出しやすくなる)」、「形態学的変化:筋肥大(筋肉自体が成長する)」となります。
神経学的要因の改善や形態学的変化を生じやすくするようなセット数の組み方、回数設定があります。
*詳細な解説についてはこちらで行っています。
神経学的要因の改善をねらった回数設定
神経学的要因の改善をねらうためには筋肉に最大強度近い負荷をかけてあげる必要があります。
この時に用いられるのが高負荷・低回数のトレーニング方法です。
大きな筋肉を持っていたとしても力の出し方が上手くないと強い力が発揮できないので、ウエイトトレーニングで自身が扱える最大重量の更新を狙うためには神経系要素の改善は必須となります。
高負荷・低回数で筋トレを行う際には負荷は最大筋力の80~90%、反復回数は3~8回程度が良いとされています。
筋肥大をねらった回数設定
筋肥大を効果的に促すトレーニング方法としておすすめされるのが、中負荷・高回数のトレーニング方法です。
負荷強度が小さくなる分、反復回数を増やしてしっかりとオールアウトまで追い込むことできる点がポイントです。
筋肥大を効果的に促すためにはオールアウトまでしっかりと追い込んであげることが重要となります。
中負荷・高回数で筋トレを行う際には負荷は最大筋力の50~80%、反復回数は8~20回程度が良いとされています。
筋トレ効果を得るためのセット数
セット数についても神経系要素の改善をねらうのか、筋肥大をねらうのかによって変わってきます。
神経系要素の改善をねらう場合は、少ないセット数で構わないので、しっかりとインターバルを挟みながら最大限の筋出力をねらっていきます。
補助者をつけながら最大負荷強度、またはそれに少し上乗せした強度にチャレンジしてみるのも効果的です。
とにもかくにも、神経系要素の改善をねらう場合はセット数を増やすというよりも、より大きな負荷を少ない回数で全力集中することがポイントです。
筋肥大をねらう場合は運動持続困難までしっかりと追い込んであげること(オールアウト)が重要となります。
また、インターバルの時間が長くなると筋肥大を誘発するようなホルモンの分泌効率が低下してしまうので、インターバルは極力短くした方が良いです(長くても1分以内)。
例えば、「最大負荷強度の80%でできなくなるまで行う→45秒のインターバルをはさむ→80%の強度でできなくなるまで行う→45秒のインターバルをはさむ…」といった方法で運動持続困難まで複数セット行ってあげるような方法になります。
筋肥大を効果的に促すためには負荷を少し抑えて、運動持続困難までしっかりと追い込んであげることがポイントになります。
効果的な筋トレ方法や筋肥大に関する記事
参考資料
- 市橋則明:筋を科学する-筋の基礎知識とトレーニング-理学療法学 第41巻 第4号 217-221, 2014 年
- 石井直方:筋肥大のメカニズムと筋力トレーニングの接点.日本臨床スポーツ医学会誌:Vo1.11No.3,2003.
- 横山茂樹:筋力トレーニングの効果-神経因子の改善と筋肥大効果.PTジャーナル 第 52巻第5号.2018年
- 本間研一:標準生理学 第9版
- 大地陸男:生理学テキスト 第8版
- 中村隆一:基礎運動学 第6版
- 眞鍋芳明他:スクワットの挙上重量変化が股関節と膝関節まわりの筋の活動および関節トルクに与える影響.体力科学 52,89-98, 2003
- 眞鍋芳明他:速度の異なるスクワットトレーニングが下肢の筋断面積、筋力、運動パフォーマンスに与える影響.バイオメカニズム 19
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