今回は少し変わった視点から部分痩せについて考えていきます。
皆さんが人の脚やウエストを細いなって判断するときは視覚情報をもとに判断しています。においをもとに「この人の脚は細いな」とか判断することはまずないかと思います。
このように「細いor太い」、「痩せてるor太っている」といった情報は基本的に視覚情報をもとに判断することになります。
ただ、この視覚情報も「実際に自分が感じ得た情報(主観的事実)」と「実際の情報(客観的事実)」に誤差が生じてしまうことがあります。
目から得た情報は脳で解釈され、情報としてインプットされていきます。この脳の解釈は必ずしも正確ではないとされています。
そこで今回は、視覚の影響からみた部分痩せについて検討していきます。
いきなり結論
いつも通り、いきなり結論から。
結論は「視覚の影響により目の錯覚を用いて部分的に痩せているように見せることは可能」です。
具体的な方法としては、「自分のスタイルに変化をおよぼすことで視覚に影響を与える方法」と「衣服や立ち姿勢などにより痩せているように見せる方法」があります。
この中でも、今回は継続的な効果を得ることができる、スタイルに変化をおよぼすことで視覚に影響を与える方法を中心に解説していきます。
対比の錯視による部分痩せ~エビングハウス錯視~
皆さんは錯視という言葉はご存知でしょうか?
錯視とは視覚情報を錯覚して読み取ってしまうということです。俗にいう「目の錯覚」のことです。
この錯視にも様々な種類がありますが、部分痩せにかかわってくるものとして「対比の錯視」というものがあります。
対比の錯視とは読んで字のごとく、比較対象によって物の見え方が変わってしまうような目の錯覚のことです。
この対比の中でも部分痩せに大きくかかわってくるのが「エビングハウス錯視」です。
先ずは下の図をご覧ください。
真ん中の丸の大きさは同じです。
しかし、周りの丸が大きければ真ん中の丸は小さく見え、逆に周りの丸が小さければ真ん中の丸は大きく見えます。
この現象を「エビングハウス錯視」と言います。
人間が視覚情報をもとに物の大きさを理解するときには、近くにある別の対象を基準にして理解します。
このような現象が実際に人を対象にした場合でも起こっていることが考えられます。
例えば、お尻の筋肉が発達している人を見ると脚がスラっとして美脚に見えるなんてことを体験したことはありませんか⁇
この場合は、お尻の筋肉がしっかりと発達しているとその隣にある太ももが細く見えるという目の錯覚が影響していることが考えられます。
太ももを細く見せるために太ももを部分的に細くすることは困難かもしれませんが、お尻の筋肉をしっかりと鍛えてボリュームアップすることで、太ももが細く見えやすくなるといったことは可能であることが考えられます。
このように、自分が細く見せたい部分の近くの筋肉を鍛えてボリュームアップすることで細く見せたい部分との対比の錯視が生じ、実際に細くなっているように錯覚させることができます。
ウエストや太ももを細く見せたい人が多いようですが、この場合にはウエストと太ももの隣にあるお尻をしっかりと鍛えてボリュームアップすることで細くなっているように見せることが可能になります。
ちょっと昔から流行っている美尻トレーニングにはこんな目の錯覚を促すといった副次効果もあったようです。
まとめ
- 目の錯覚を用いて部分的に痩せているように見せることは可能
- 部分的に痩せて見せるためにはその近くをボリュームアップする必要がある
- 皆さんが気にするウエストや太ももを細く見せるためにはお尻のボリュームアップが重要
*当ブログでは部分痩せについて多方面から検討しています。興味がある方はこちらの記事もご覧ください
参考資料
- 森川和則 : 顔と身体に関連する形状と大きさの錯視研究の新展開-化粧錯視と服装錯視-.Japanese Psychological Review : Vol.55, No.3, 2012 : 348-361
- エビングハウス錯視 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
- 竹内龍人他 : 錯視の科学とその映像メディアへの応用.映像メディア学会誌 : Vol.68, No.11, 2014 : 855-866
など
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