低負荷でも筋肥大は可能⁉疲労を意識した筋トレメニューについて|エビデンスに基づく筋トレ解説

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低負荷でも筋肥大は可能⁉疲労を意識した筋トレメニューについて|エビデンスに基づく筋トレ解説

理想とする体型に近づくために筋トレに励む人も多いと思います。

筋トレを行うことで筋肉に刺激が入り筋肉は成長していきます。

この筋肉の成長を筋肥大と言います。

多くの研究により筋肥大を効果的に促す方法が明らかになっています。

筋肥大を誘発するためには高負荷でのトレーニングが必須という認識の方も少なくないかと思います。

しかし、最近の研究により低負荷でも筋肥大を誘発することが可能であることが明らかになっています。

先に結論から申し上げますと、筋肥大を目的に低負荷で筋トレを行う際のポイントは”疲労”です‼

筋肉を疲労困憊までしっかりと追い込むことで、低負荷であってもしっかりと筋肉は成長します。

それでは解説していきます。

低負荷で筋肥大を誘発するためのポイント:いかに筋肉を疲労させるか

昔から筋肥大を誘発するためには最大筋力の70%程度の負荷が必要とされてきました。

しかし、近年では負荷が少なくなったとしても回数を増やして総負荷量を増やす、しっかり疲労困憊まで追い込むことで筋肥大が誘発されることが報告されています。

研究報告によると最大筋力の30-60%程度の低負荷であっても反復回数を増やす、インターバルの間隔を短くするなどの調整を行い、しっかりと疲労困憊までトレーニングを行うことができれば筋肥大が誘発されることが明らかになっています。

研究によっては中~高負荷でのトレーニングと同等またはそれ以上の筋肥大効果があったことが報告されている点には驚かされました。

さらに、低負荷での筋肥大はトレーニング初心者だけでなく、トレーニング上級者でも同様に起こることが報告されています。

これらの研究報告から分かることは、筋肥大を目的にトレーニングを行う場合は、しっかりと筋肉に刺激を与えて疲労させることが重要となるということです。

トレーニング時に生じる筋肉の疲労を考える時に注意して頂きたい点があります。

それは、筋疲労には末梢性の疲労と中枢性の疲労があるという点です。

末梢性の筋疲労
主に筋肉そのものによる疲労
中枢性の筋疲労
主に脳の疲労、いわゆるモチベーションや集中力の低下として現れる

中枢性の疲労は主に脳の疲労末梢性の疲労は主に筋肉の疲労であると言われています。

筋肥大を誘発したいのであればしっかりと筋肉自体を疲れさせる末梢性の疲労を引き起こす必要があります。

だらだらと長時間トレーニングを行っていると脳の疲労が起こり筋肉の出力が低下していってしまいます。

低負荷でトレーニングを行うにしても、インターバルを短くし、極力短時間でトレーニングを行う必要があります。

筋疲労について

筋疲労について解説した記事もあります。興味がある人は下記よりご覧ください。
筋疲労とは⁉:中枢性の疲労と末梢の疲労について

さいごに

今回は低負荷トレーニングでの筋肥大効果について紹介しました。

以前では筋肥大には高負荷が必須と考えられていましたが、最近の研究報告により、低負荷でも筋肉を疲労困憊まで追い込むことで筋肥大が誘発されることが報告されました。

しかし実際のところ、負荷強度が高い方が疲労困憊までに至る時間は短くなります。

時間的なメリットを考えれば、やはりある程度の負荷量でトレーニングを行う方が効率的かもしれません。

リハビリなどの怪我から復帰する段階や普段のトレーニングのバリエーションメニューとして取り組んでみても良いかもしれません‼

筋肥大を誘発する効果的なトレーニング方法

エビデンスに基づく効果的なトレーニング方法について解説しています。興味がある人は下記よりご覧ください。
アメリカスポーツ医学会推奨のトレーニングプロトコル
筋肥大を誘発するトレーニングバリエーション:ストレッチ負荷(遠心性収縮)

参考資料

  • Schoenfeld, B.J. et al: Effects of Low- vs. High-Load Resistance Training on Muscle Strength and Hypertrophy in Well-Trained Men. J. Strength Cond. Res. 2015,29, 2954–2963
  • Burd, N.A.et al.: Low-load high volume resistance exercise stimulates muscle protein synthesis more than high-load low volume resistance exercise in young men. PLoS ONE 2010
  • Mitchell, C.J.et al: Resistance exercise load does not determine training-mediated hypertrophic gains in young men. J. Appl. Physiol. 2012, 113, 71–77.
  • Wernbom, M.et al: Acute effects of blood flow restriction on muscle activity and endurance during fatiguing dynamic knee extensions at low load. J. Strength Cond. Res. 2009, 23, 2389–2395

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